コード管理
運用例
実践的な開発フロー

実践的な開発フロー

mainstgprdの3つのブランチで、開発環境・検証環境・本番環境を管理する運用例です。

開発環境で動作確認を済ませたアクションだけを、検証環境・本番環境へ順に昇格させます。defineConfigdevelopmentActionsbm sync--fromオプションを組み合わせることで、複数の作業者が並行して開発しても、動作確認前の変更が検証環境・本番環境に混ざりません。

ブランチと環境の対応

ブランチベースマキナの環境説明
main開発環境日常的な開発を行なうブランチ
stg検証環境本番環境への同期前に動作を検証するブランチ
prd本番環境本番環境用のブランチ

この運用では、アクションの動作確認の状態を設定ファイルの2つのフィールドで管理します。

設定ファイルのフィールドアクションの状態反映・同期の範囲
developmentActions動作確認前開発環境にのみ反映される
actions動作確認済み開発環境に反映され、検証環境・本番環境への同期対象になる

開発フローの全体像

developmentActionsで開発したアクションを開発環境で動作確認し、確認が済んだものだけをactionsへ移して検証環境・本番環境へ昇格させる流れです。

重要な役割を担うオプション

bm sync <環境ID>は、同期先のすべてのアクションのバージョンと有効化設定を同期元の状態に合わせます。そのため、なにも対策をしないと、動作確認が済んでいないアクションまで検証環境・本番環境へそのまま同期されてしまいます。この運用例では、次の2つのオプションでこれを防ぎます。

developmentActions

defineConfigdevelopmentActionsは、開発環境で動作確認中のアクションを他環境への同期から除外するためのフィールドです。

  • 開発環境への反映(環境IDを指定しないbm sync)では、actionsと同様に反映されます。開発環境での動作確認は通常どおり行なえます
  • 他環境への同期(bm sync <環境ID>)では対象外となり、同期先環境には反映されません

詳細はdefineConfigbm syncをご参照ください。

--from

bm sync <環境ID>の同期元は、--fromを省略すると開発環境になります。本番環境への同期で--from <検証環境のID>を指定すると同期元が検証環境になるため、検証環境での確認を通過した状態だけが本番環境へ昇格します。開発環境にしか存在しない変更が、本番環境へ直接同期されることはありません。

⚠️

すでに検証環境・本番環境に反映済みのアクションをactionsからdevelopmentActionsに移してbm sync <環境ID>を実行すると、同期先環境でそのアクションは無効化されます。

作業シナリオ

作業者Aが新しいアクションupdate-user-statusを、作業者Bが新しいアクションexport-ordersを並行して開発しているとします。

両方を最初からactionsに入れてmainにマージしていると、Aの動作確認が完了してmainstgへマージした時点で、動作確認が済んでいないBのアクションまで検証環境に同期されてしまいます。developmentActionsを使うと、次の流れでAのアクションだけを昇格できます。

ステップ操作update-user-status(A)export-orders(B)
1AもBもdevelopmentActionsに追加してmainへマージ開発環境に反映開発環境に反映
2Aが動作確認を完了し、actionsへ移すPRをmainへマージactionsで管理developmentActionsのまま
3mainstgへマージ(bm sync <検証環境のID>検証環境に同期同期されない
4QA確認後、stgprdへマージ(bm sync <本番環境のID> --from <検証環境のID>本番環境に同期同期されない

ステップ2時点のbasemachina.config.tsは次のようになります。

import { defineConfig } from "@basemachina/sdk/oac";
import { listUsers } from "./src/actions/list-users";
import { updateUserStatus } from "./src/actions/update-user-status";
import { exportOrders } from "./src/actions/export-orders";
 
export default defineConfig({
  project: {
    id: "your-project-id",
  },
  // 動作確認済み。検証環境・本番環境への同期対象
  actions: [listUsers, updateUserStatus],
  // 動作確認中。開発環境にのみ反映される
  developmentActions: [exportOrders],
});

Bの動作確認が完了したら、同様にexportOrdersactionsへ移すPRをマージし、次の昇格PRで検証環境へ同期します。

開発環境への変更

1. featureブランチで開発

mainからfeature/xxxブランチを作成し、アクションやビューの設定を編集してPRを作成します。動作確認が済むまで検証環境・本番環境に出したくないアクションは、actionsではなくdevelopmentActionsに指定します。

2. CIで差分を確認

PRが作成されると、CIでbm sync --dryが実行され、設定の差分がPRにコメントされます。開発環境への反映内容なので、コメントのヘッダーは## bm sync 実行後、以下の変更が適用されますです。

3. マージして開発環境に反映

PRをマージすると、CDでbm syncが実行され、アクションの変更がベースマキナの開発環境に反映されます。developmentActionsのアクションも、開発環境へはactionsと同じルールで反映されます。新しいバージョンが作成され、開発環境では常に最新バージョンが使用されるため即時反映されます。設定ファイルから削除されたアクションは、--with-disable指定時のみ開発環境で無効化されます。

ビューのコードを同じリポジトリで管理している場合は、ワークフローにビューのビルド・アップロード処理を追加します。詳細はコード取得設定との連携をご参照ください。レビュー設定やデータソースなど、コード管理対象外の設定は引き続きベースマキナの画面から設定してください。

4. 開発環境で動作確認

開発環境でアクションを実行し、動作を確認します。動作確認が済んでいないアクションがdevelopmentActionsにある状態で昇格PRがマージされても、検証環境には同期されません。

検証環境への変更

開発環境で確認が取れたら、検証環境に同期します。

検証環境への変更は、mainブランチをstgブランチへ取り込む昇格PRとして作成します。stgブランチで設定ファイルやアクションコードを直接編集する運用は避けてください。

1. 動作確認済みのアクションをactionsに移す

動作確認が済んだアクションをdevelopmentActionsからactionsへ移すPRを作成し、mainへマージします。

同じ識別子(id)のアクションをactionsdevelopmentActionsの両方に指定するとバリデーションエラーになります。必ずdevelopmentActionsから削除したうえでactionsへ移してください。

2. 昇格PRの作成

stgブランチにmainをマージするPRを作成します。

3. マージして検証環境に同期

PRをマージすると、CDでbm sync <検証環境のID>が実行され、検証環境のすべてのアクションのバージョンと有効化設定が開発環境の状態に合わせて同期されます。developmentActionsのアクションは同期対象外のため、動作確認中のアクションが検証環境に反映されることはありません。

ビューのコードも同じリポジトリで管理している場合は、同じワークフローで検証環境用のストレージへのアップロードも行なえます。

本番環境への変更

検証環境で確認が取れたら、本番環境に同期します。

本番環境への変更は、stgブランチをprdブランチへ取り込む昇格PRとして作成します。

1. PRの作成

prdブランチにstgをマージするPRを作成します。

PR作成時にbm sync --dry <本番環境のID> --from <検証環境のID>を実行すると、本番環境への同期内容がPRにコメントされます。環境間の同期内容なので、コメントのヘッダーは## bm sync 実行後、以下の変更が同期されますです。

2. マージして本番環境に同期

PRをマージすると、CDでbm sync <本番環境のID> --from <検証環境のID>が実行され、本番環境のすべてのアクションのバージョンと有効化設定が検証環境の状態に合わせて同期されます。--from <検証環境のID>により同期元は検証環境になるため、開発環境にしかない変更やdevelopmentActionsのアクションが本番環境へ直接同期されることはありません。

ビューのコードも同じリポジトリで管理している場合は、同じワークフローで本番環境用のストレージへのアップロードも行なえます。

コード管理した設定のWeb上での変更

コード管理している設定は、引き続きWeb上(ベースマキナの管理画面)からも変更できます。

Web上で変更すると、そのアクションの管理方法は一時的に「Web管理」に戻ります。次回のbm syncで、設定ファイルに差分があれば「コード管理に移行(変更あり)」として設定を上書きし、差分がなければ「コード管理に移行(変更なし)」として管理方法だけを戻します。

Web UIで新しく作成したアクションを設定ファイルに取り込みたい場合は、ローカルでbm pullを実行し、生成されたファイルを通常のPRに含めてレビューします。

コード管理を開始した後は、設定の変更はコードで行なうことを推奨します。

⚠️

Web上での変更時には、コード管理されている設定であることを示す警告が表示されます。

CI/CDの設定例

developmentActionsを使う場合も、CI/CDの設定に変更は不要です。他環境への同期時の除外はbm syncが自動で行ないます。

トリガー対象ブランチ実行内容説明
PR作成時mainbm sync --dry開発環境への適用差分をPRにコメント
PRマージ時mainbm sync設定の差分を開発環境に反映
PRマージ時stgbm sync <stg環境ID>開発環境のバージョンを検証環境に同期
PR作成時prdbm sync --dry <prd環境ID> --from <stg環境ID>本番環境への同期差分をPRにコメント
PRマージ時prdbm sync <prd環境ID> --from <stg環境ID>検証環境のバージョンを本番環境に同期

GitHub Actionsの設定ファイル例

以下は.github/workflows/に配置するワークフローファイルの例です。公式Composite Action basemachina/bm-action (opens in a new tab)を使い、OIDC認証・bm sync実行・PRコメント投稿を一括で扱います。認証の詳細はGitHub Actionsをご参照ください。

開発環境への反映(.github/workflows/sync-dev.yml

name: Sync to dev
on:
  pull_request:
    branches: [main]
  push:
    branches: [main]
 
permissions:
  contents: read
  id-token: write
  pull-requests: write
  packages: read
 
jobs:
  sync:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v6
      - uses: actions/setup-node@v6
        with:
          node-version: "22"
      - run: npm ci
      - run: npx tsc --noEmit
      - uses: basemachina/bm-action@v1
        with:
          audience: "https://basemachina.com"
          with-disable: "true"

検証環境への同期(.github/workflows/sync-stg.yml

name: Sync to stg
on:
  push:
    branches: [stg]
 
permissions:
  contents: read
  id-token: write
  pull-requests: write
  packages: read
 
jobs:
  sync:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v6
      - uses: actions/setup-node@v6
        with:
          node-version: "22"
      - run: npm ci
      - run: npx tsc --noEmit
      - uses: basemachina/bm-action@v1
        with:
          audience: "https://basemachina.com"
          environment-id: "${{ vars.BM_STG_ENV_ID }}"

本番環境への同期(.github/workflows/sync-prd.yml

name: Sync to prd
on:
  pull_request:
    branches: [prd]
  push:
    branches: [prd]
 
permissions:
  contents: read
  id-token: write
  pull-requests: write
  packages: read
 
jobs:
  sync:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v6
      - uses: actions/setup-node@v6
        with:
          node-version: "22"
      - run: npm ci
      - run: npx tsc --noEmit
      - uses: basemachina/bm-action@v1
        with:
          audience: "https://basemachina.com"
          environment-id: "${{ vars.BM_PRD_ENV_ID }}"
          from: "${{ vars.BM_STG_ENV_ID }}"

環境IDはGitHub Actionsの変数 (opens in a new tab)などで管理することを推奨します。